一般財団法人地図情報センター
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〔目次〕
■巻頭随筆
・分布図は興味深い
■特集 分布図を使いこなす
・子どもの地図作品展を見て分布図について考える
・小学校3年生社会科における学習初期の地図活用
 フィールドワークと観察結果の分布図作りを中心に
・分布図を利用した授業例 −高等学校−
・地図を活用して分布の基礎を学ぶ
・『日本言語地図』から再考する坂本龍馬の名言
■地図楽
・読図のヒント]X 演習場図から地形図へ
・地図と私 地図あればこその旅の想い出−南ドイツ
・城と地図 屏風に描かれた城郭鳥瞰図
   −新発見 会津若松城下絵図屏風
■文献紹介
・地図と愉しむ東京歴史散歩・地形篇
・輯製二十万分一図 −初版複製出力−
・埼玉「地理・地名・地図」の謎
■資料室
・2014年6月号〜8月号
(一財)地図情報センターからのお知らせ
・表紙裏表紙解説
■付録
・「世界の地図情報2014/15」
 (ヨーロッパ・南北アメリカ・オセアニア編)
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地図情報 Vol.34 No.3 通巻131号 特集:分布図を使いこなす
〔表紙・裏表紙解説〕
1977年刊行「日本国勢地図帳」・1990年刊行「新版日本国勢地図」人口分布(部分)
 表紙の図で示されている赤色の部分は1975年10月1日現在の国勢調査で設定された人口集中地区(人口密度4,000人/km2以上でしかもその人口が5,000人以上を構成する地域)であり、市街地の範囲とほぼ一致する。他に1点1000人として黒点で分布が表されている。人口の分布は市町村毎の階級区分図などにより、工夫されたものとしては地形別人口密度図が作成されたこともあるが、表現するのが一般的である。それに比してこの分布図は、人々がどこに住んでいるのか明確に一覧出来る点で格段に優れている。裏表紙の図は、1985年10月1日現在の国勢調査によるもので、両図を比較すると都市地域への集中度が高くなっており、特に人口規模の大きな都市圏の市街地化が読み取れる。
 「日本国勢地図帳」は我が国の国勢の実態を総合的に理解出来るよう10以上の分野について多数の主題図を解説と共に編集した地図帳であり1977年に初めて刊行された。1990年に改訂された「新版日本国勢地図」が、1997年には「日本国勢地図CD−ROM版」が刊行され、2010年末より両版の主要な項目をPDF形式で閲覧出来るサービスがネット上で提供されている。また現在、「Web版ナショナルアトラス」が、基本的な地図、人口分布、土地利用など27項目について試験公開中である。
 「国勢地図帳」はナショナルアトラスとも言われる。フィンランドやカナダのように100年以上前に作成し改訂を重ねている国があるが、1958年に国連の地域地図会議からナショナルアトラス作成の勧告が出されたこともあり、1950年以降各国で相次いで作成刊行されてきた。内容は国により差違はあるが、信頼度の高い調査や統計資料に基づいて作成された多数の主題図を用いて自国の実情を体系的に示した地図帳となっている。国の地図作成機関が作成したものが多く、国の統計機関、学術団体、大学などが作成したものもみられる。主題図は一般的には、自然(位置、地形、地質、土壌、植生、水系、気候等)、経済(土地利用、産業、交通、通信、貿易、財政等)、社会(人口、民族、福祉、居住状況等)、文化(言語、宗教、文化財等)、教育など、多数の分野に及ぶ構成となっている。
(元帝京大学教授 滝沢由美子)
〔別冊付録〕
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