Vol.40 No.1 No.153「地図と地理で知る神戸」
〔表紙・裏表紙解説〕
「大神戸市を中心とせる名所鳥瞰図絵」(吉田初三郎、1930(昭和5)年8月発行、742mm×178mm)部分」
「大神戸市を中心とせる名所鳥瞰図絵」(吉田初三郎、1930(昭和5)年8月発行、742mm×178mm)部分」
昭和5(1930)年10月26日の「特別大演習観艦式」と、9月20日から10月31日まで開催された「海港博覧会」に際して吉田初三郎が作製した鳥瞰図。この時期の日本は世界的な海軍国家で、神戸港外に200隻あまりの艦船を集結させて海軍大演習を行った。
「観艦式記念海港博覧会」は当時の新聞記事によると第一會場「博覧會の主力はこゝに集まつてゐる、大アーチ大正門の偉大な姿が聳え大噴水を前に控へて飛行機の形を現はした航空館に向ひ合つて第一、二、三の三貿易館、それから海軍館、船舶館、電氣館、朝鮮館、海事海運館、蠶糸絹業館などの近代的な色彩に富んだ高層な建物が立ち並んでゐる、この海面に面した會場は海の殿堂の如き感がする、各館とも興味萬々たるものがあり観衆をアッと云はせる。殊に餘興として大砲から人間をうち出し百二十呎の空中を飛ばすと云ふ素晴しいものがある。」と賑やかな雰囲気が伝わる(大阪朝日新聞1930年9月28日、神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫)。また、「観艦式當日の摩耶山頂上は神戸港沖を一目で見下すことが出来るだけに大變な人出であらう。」(同紙)とも述べている。
「観艦式記念海港博覧会」は当時の新聞記事によると第一會場「博覧會の主力はこゝに集まつてゐる、大アーチ大正門の偉大な姿が聳え大噴水を前に控へて飛行機の形を現はした航空館に向ひ合つて第一、二、三の三貿易館、それから海軍館、船舶館、電氣館、朝鮮館、海事海運館、蠶糸絹業館などの近代的な色彩に富んだ高層な建物が立ち並んでゐる、この海面に面した會場は海の殿堂の如き感がする、各館とも興味萬々たるものがあり観衆をアッと云はせる。殊に餘興として大砲から人間をうち出し百二十呎の空中を飛ばすと云ふ素晴しいものがある。」と賑やかな雰囲気が伝わる(大阪朝日新聞1930年9月28日、神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫)。また、「観艦式當日の摩耶山頂上は神戸港沖を一目で見下すことが出来るだけに大變な人出であらう。」(同紙)とも述べている。
付録:昭和5年 吉田初三郎が描いた神戸の鳥瞰図(ポスター)